我が家にはモルモットがいる。
丸々と太ったでっかいネズミみたいなやつだ。
とても可愛いのだ。名をこゆきちゃんという。
毛が白いからとかではなく、べっぴんさんだったため某女優さんからいただいた。
私がまだ一人暮らしだった頃に迎えた子だ。
その後に妻と出会い結婚し子供ができたため、こゆきちゃんが一番付き合いの長い家族とも言える。
娘はまだ一歳のため、こゆきちゃんを無邪気に無生物のように扱い鳴かせることもあるのだが、基本的には可愛がってくれているようだ。
そして最近娘がこゆきちゃんに餌をあげられるようになった。
餌をあげるといっても、ケージの隙間から牧草を差し込んでいるだけだ。
その行為を遊びのように捉えているのだろう。
しかし、こゆきちゃんが娘を一つ成長させてくれたのだ。
そんなこゆきちゃんが先日亡くなった。
モルモットの平均寿命はとうに超えていたため、覚悟はしていたつもりなのだがやはり想像以上にこたえた。
雑に触っても鳴かない冷たいこゆきちゃんを、娘が不思議そうに見つめていた。
ペットの葬儀屋さんが用意してくれた大きすぎる棺に牧草と野菜を目一杯敷き詰めて見送った。
娘は空になったケージの隙間から、いつものように牧草を差し込んでいる。
娘にはまだ見えているのかもしれない。
そんな子供にしか見えないトトロのような存在になったんだと思えば、少し救われる。
こゆきちゃん、今までありがとう。安らかに。
